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2004/9/11〜2004/9/20 に東京池袋西武イルムス館2階西武ギャラリーで開催された2005年スペシャルオリンピックス冬季世界大会賛同企画『画楽百景』多彩な表現者たちによるアーティスト絵画展のレポです。
『画楽百景』多彩な表現者たちによるアーティスト絵画展レポ [2004/09/12] written by ルカ
今日、画楽百景に行ってきました。遅くなりましたがレポします。
10:30頃に会場に着きました。30分遅刻しました(汗)。池袋慣れてないもので…
会場に入りカウンターの左側にカオルコさん作の千手観音がドーンといきなり飛び 込んで来ました。なかなかインパクトがあるなぁと思いつつ中へ。人はまばらで落 ち着いてゆっくり見ることができました。突き当たりを左へ曲がりしばらく進むと ありました。あっちゃんの作品。 出展されていたのは、2年前の「南の島の星の砂」の時に書かれた自画像(2002.9.1) でした。あっちゃんの絵は次のコーナーの手前にあり、そこにはその作品のみが掛 けられました。出展作品の中でも一際目を引きます。「他のお客さん達の反応は?」 と思い、遠目で見ていました。大体チラっと見て次の作品へと言う感じでしたが、 あっちゃんの絵は結構じっくり見ていく人が多かったです。私も思わずじーっと見 入ってしまいました。さすがに新作はなかったです。ただ、2年前に行われた原画 展は行けなかったので私的には良かったです。この自画像はSwitch の特別号で見た だけでしたので、そりゃもぅ、目に焼け付けるぐらい見てきました。技法自体は同 じなんですが、この前、原画展で見た作品とはまた感じが異なりますね。素人的意 見ですが、やっぱり黒を使うのと使わないのとでは全然違ってきますね。出展され ていたのはこの1点でしたがそれは圧倒的な存在感がありました。あと、隣にサイ ンもありましたよ。
ここを過ぎて次のコーナーへ行くと柴草玲さんの作品がありました。 「あじさい」、「レクイエム(2作品)」、「うつせみ」の4作品です。「うつせみ」 以外はこれまでリリースしてきたアルバムのジャケットと同じ絵です。あのジャケ ットってご本人が描かれたものだったんですね… 初めて知りました(汗)。この中 でも私はレクイエムが印象的でした。 「うつせみ」は柴草玲さんの公式サイトのトップページ下の「うつせみソナタ」の タイトルバナーに一部見ることができます。あぁ、ここまでばらしていいんでしょ うか…作品の横にサインがあり、イヌラジのイラスト付きでした。
他にもたくさんのアーティストが出展していますが、中でも吉野寿さんやHITOE(新 垣仁絵)ちゃんの作品も面白かったです。Shinnosuke さんの「賢者の過ち」(だっけ? <−− 違うかも)も力強いし、石井竜也さんのオブジェ(アテネ像の右手にあるニケ のような感じ)もかなり目立ってました。
出口付近まで来てもう一度あっちゃんの絵を見たくなり、逆走して戻りました。あ っちゃんの絵の周りをやたら行ったりきたりしていたので、係員の人から目をつけ られていたような…(大汗)もう一度しっかり見て、名残惜しみつつ会場を後にしま した。
そうそう、カウンターでリーフレットと一緒にこの会場のあるフロアーのカフェで 利用できるソフトドリンク券がもらえます。 私は出た後にこのカフェで休憩しつつ、見てきた感想を携帯に必死に打ち込んでい ました(笑)。
(ルカ 2004年9月12日午後11時28分)
『画楽百景』多彩な表現者たちによるアーティスト絵画展レポ [2004/09/14] written by ヘンプ
『画楽百景』昨日行って来ました。 あらましはルカさんがすでに書かれたので、補足程度の事しか書けませんです。
『自画像』のフレームは赤いシンプルな木製です(今回の原画展とおなじタイプの フレームだと思います)。赤と言っても暗いマホガニーの様な沈んだ落着きのある 色合いでした。前回の原画展の時は黒の金属性フレームだったと記憶していたので、 あぁこの展示会用にフレーム変えたんだなーと思いました。こちらのフレームのほ うが絵の暗い赤と響き合っていて、私は好きです。
絵の左の壁の色紙には小さくあのぐるぐるサインと2004年の日付け、「こっこ」と 小さい青い消しゴム印が押してあり、色紙はアクリル板で壁に直接固定してありま した。
他の絵を見渡しても『自画像』を出展しているのはこっこちゃんだけでした。また 重く暗い色調と緊張感はあの会場では異質な存在だった様に思います。
今日の朝日新聞のコラムに『画楽百景』の紹介が掲載されていましたが、Coccoの名 は紹介されていませんでした(涙)
(ヘンプ 9月15日午前1時28分)
ヘンプさんの別記事でのコメントも付け加えさせていただきました【管理者】
展覧会を見て、wakakusaさんとほぼ同じ事を思いましたです。 私もいわゆる作家性と呼べるほどの内容を伴った作品は僅かだった様に思いました。 もちろん、そんなものを求めてないですが。 そして、そうwakakusaさんがおっしゃ る通りこっこの自画像だけは圧倒的な抵抗力で他者を寄せつけない傑出した画力が ありました。 何故あの絵がポツンとひとつだけ離れてあそこに展示してあったのか も分かったような気がします。 多分強すぎるのです。他の作品の中に置くとあの絵 が回りの絵を制圧してしまう。 キュレーターの方も苦慮されたことと思います。
傑出した画力と書きましたが、完全無欠と言う訳ではありません。むしろ欠点だら けかもしれない。 デッサン力はあるとは言い難いし、(ただし、『卯の花月夜』は 驚くほど上達してると思います)恐らく計画より顔が大きくなってしまったと思わ れるし、色面構成も・・・と、こっこが普通の画学生だったらアドバイスかも知れ ません(笑) しかし、そんな欠点がほんの瑣細な事になってをふっ飛んでしまう程 の力があの絵にはあります。
眼です、眼の表現が尋常でなく凄い。眼だけがまるで生の眼球を抉ってそこに貼付 けたように異様に生々しい。 好奇心で暗い瞳の奥に何があるのか覗き込むと、たち まち引き込まれて時間の経過すら忘れてしまう。 言葉では説明するととても陳腐に なってウソの様ですが、本当に見れば見る程引きずり込まれていて、気付くと涙ぐ んでるんですよワケも無く。
この絵は自画像です。イメージしてください、自画像であると云う事はこっこ自身 が鏡を見て描いていると云う事です。鏡の中の自分の瞳の奥にあるものを見詰める こっこの視線がそのままこの絵の中にあります。彼女はこうして眼球の奥の暗闇を 凝視している、そこにある何かを見詰めている、この絵には鏡の様にこっこの視線 を強制的に私に同化してしまう力がある。
これ程の強い呪力(としか言い様が無い、だって説明できないんだよ絵の勉強ン十 年もやってるのに)を持った絵はあの会場には無かった、と言うか普通の展覧会で もあんな絵はめったに見られないんじゃないでしょうか。 絵の前から立ち去るのに 苦労しました。会場出口まで行ってまた引き返したり、もう何度も。
>(柴草玲さんの作品も良かった。と言うと結局贔屓目かよってなっちゃいますかね?)
う〜ん、柴草さんのは私的にはちょっと…

(ヘンプ 9月20日午前2時04分)
『画楽百景』多彩な表現者たちによるアーティスト絵画展レポ [2004/09/16] written by wakakusa
先程東京から帰って来ました。原画展は予定通りに16日の夜に観てきました。プロ の視点ではないのですが(彫刻で生活できていませんし…)、私なりに感じたこと を。
今回の展覧会を観て、あの人がこんな絵を描くんだとか、絵が描けるんだとか、あ る意味新鮮な驚きのようなものを感じることは出来ました。けれども、個人的な感 想ですが、結局作品になっている人はどれだけいるのかという疑問を持たざるを得 ませんでした。趣味の範疇といいますか、余興のようにしか感じられないものがほ とんで。もちろんそれは悪いことではないですし、出品されている皆さんも作家で はないですから当然です。それ以前に、そのような楽しみを持っているということ はとても素晴らしいことだと思います。そこで本題のこっこさんの作品ですが。フ ァンの贔屓目が入っているのかもしれませんが、やはり突出しているなと感じまし た。
これまでもアルバムのジャケットなどで、その実力は理解していましたが、今回の 展覧会(絵本の原画展も含めて)を観てああ、本当にこの人は絵を描きたいんだな あ。歌だけでなく、絵でも表現したいことがあるのだなあと。表現したいこと、想 いがあるからこそ、作品となり、観る人にも何かを感じさせてしまうことが出来る というわけで。さらには表現したいものを作品化するための技術も必要であり、そ の辺りに関しても充分な実力を持っている。そのようなことを改めて認識させられ ました。(柴草玲さんの作品も良かった。と言うと結局贔屓目かよってなっちゃい ますかね?)
(wakakusa 2004年9月19日午後10時54分)
wakakusaさんの別記事でのコメントも付け加えさせていただきました。
上のヘンプさんの記事を受けてのコメントです。【管理者】
さて前置きはこの辺にしまして、そう、私も目の表現が尋常じゃないと感じます。 生きてる表現ですよねえ。確かに呪力(呪いも祈りも背中合わせですし)がある…。 それと、黒という色一色があるのとないのとでこれだけの違いがあるのだなあと、 絵本の原画展と合わせて感じました。しかしこっこさんのデッサン力に関しては判 断しづらいなあと。絵によってしっかり描けていたり、ううむとなっていたり。た だまあ、スクラッチという技法上描きなおしがしにくいからかなあとも想えます (でも、こっこさんの場合はかなり上から繰り返し、塗り重ね削っていますね)。 ただ、前回の絵本のときに気付いたのですが、彼女の記憶力は物凄いなあと。コー ラルリーフの歌詞のように本当に焼き付けてるのだなあと想います。おそらく彼女 は絵を描くときに資料を観ながら描いていないのじゃないのかなあ。毎日毎日の観 察で、しっかり彼女自身の中に様々な物が吸収されているのではと想います。満月 の夜や嵐が来る前の空なんて、観ながら描いているものではないでしょうし。それ なのに、物凄くあの微妙な空気を絶妙に描けている。画面に描きこまれた様々な植 物も、物凄く良く観察されているなあと感心します。自画像は本当に絵の中の自分 自身と真っ向から対峙して描かれているものだと想います。
柴草さんのはあじさいのジャケットの絵が良かったです。確かに、画力はこっこさ んが数段上ですが、あのあじさいは深みがあったなあと。
(wakakusa 2004年9月20日午前10時15分)