カウンタ
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Cocco@渋谷クアトロ on 9/6 written by nonotaro
9月6日のCocco@渋谷クアトロ、行って来ました。わたしの初めての生のCocco でした。先日のMusic Station でその存在感に興味を持ちライブ前1週間でアルバム3枚を買って参戦。予習不足で曲名や順番は曖昧で、深い話しはありませんが徒然と感想など。
開場から開演まで
入場前に並ぶクアトロ・パルコの階段が相変わらず蒸し暑い。周りの人で2時間前にダ○屋で4万円!ゲットという人もいてびっくり。
開場は6時ちょっと過ぎに始まる。整理番号を5番刻みで入れている。
中途半端な整理番号だったし、ノリは激しくなることが予想されたので、フロアには降りずに一段高くなっている舞台から向かって左に陣取る。この位置取りは後で大正解となった。わたしが立ったその一画の舞台寄りには関係者用にロープが張ってあって一瞬、去年の先攻でラッキーにもともさかりえの隣りで(アコーディオンカーテン隔ててだけど)林檎姫を観たことを思い出す。カウンターの椅子はそのままあったので、それさえ取っ払っていた林檎姫の時よりは人を詰め込まないつもりらしいと思った。目の前には渋谷クアトロの名物(?)である柱がある。この柱のためわたしの位置からは舞台中央は見えるけど向かって右側は死角となる。ベースかギターが見えなくなると思う。
ライブハウスだからある程度はしょうがないけどカウンタに座っている人々や立っている人々の煙草の煙と火先が気になる。混んでるフロアで吸うのはいかがなもんかね?”オイオイ、人の顔の近くで煙草に火をつけるなよー”と離れて見ているこっちがハラハラする。そういえば、去年、矢野顕子@クアトロの時は彼女が大の嫌煙家のためにクアトロ内も禁煙で非常に快適でありました。
※話しはそれますが、矢野顕子はかつては煙草を吸っていたそうです。ブリグリのトミー(川瀬智子)も数年前に煙草をやめてから極端な嫌煙家になったようです。Coccoも小学校2年(!)から20才まで吸っていたらしい。
時間がたつにつれフロアにも人が溢れてきた。お客は20代の中頃が主で男女比は4.5: 5.5 くらい? 制服姿の女子高生らしき子も何人か見かける。客といえばわたしは気づかなかったけど元SPEEDの絵理ちゃんも来ていたらしい。Mステの時は隣りで、あまりCoccoに興味を示してないように見えたのに、実は好きだったのかぁ。
フロアの柱付近の後ろはお客が少ない。柱は結構前にあるので位置取りの試しに人は来る。舞台が見えないのでもっといい位置を探しに向こうに行く人、頃合いをみて前に押し寄せたり潜り込んだりしようと取りあえず柱付近に立つ人々といて、待ち時間も上から観ているとなかなか興味深い。圧迫感が少ないし比較的快適。
6時45分頃スーツを着たクアトロのスタッフらしき若い兄ちゃんが拡声器で開演時間が近づくともっと客がくるので前に詰めろと煽る(^^;
待ってましたとばかりにフロアの人間が前に真ん中にと押し寄せるとともに悲鳴が(^^; ロープの向こうの関係者エリアは続々とカメラマンが入る。林檎姫の時にように広末やともさかが見るためのエリアではないらしい。脚立の上に立ってアングルを試しながらカメラマンの1人は”4曲目までここにいます、スイマセン、でもその後はいなくなりますからね”と彼が視界を遮る客のほうに言った。
開演予定時間が近づくにつれ、会場から”こっこー”、”あっちゃーんっ”というかけ声に混じり”姫ーーっ”という声もチラホラ。
#わたしは「姫」と呼べるのは”森高”千里姫(92年くらいまでの)と林檎姫
 の二人だけと思っていたので、その時は聞きながらほんの少し抵抗が(^_^;

開演
ライブが始まったのは7時15分頃だった。薄ぼんやりとしたライトの中バンドのメンバーが入り続いて白いノースリーブのワンピースに 長い髪の人影が足早に現れる。やはり裸足だった。細くて手足が長い。どよめく会場、フロアに波が起こる。
「けもの道」で始まった。爆音と噂に聞いていたヘッドバンギング。中途半端なもんじゃなくて全身を鞭のように使う。Coccoの細いけどたくましい背中とうなじと長い髪が激しく動く。時々「骨」の音が聞こえてくるような錯覚が。緊張感を漂わせつつ激しく歌う。マイクを握りしめる長い腕。細いんだけど筋肉の筋がくっきり見える。
立て続けに「濡れた揺藍」「水鏡」と怒濤のアグレッシブな曲で会場はタテノリ。時々波が押し寄せたり引いたりしながら大きく揺れる。
ライブの出だしの緊張からか、始めの数曲は声がやや震えていて歌声の伸びが今ひとつかな?と思ったりもしたが、とにかくそんなケチな思いを吹き飛ばすCoccoの圧倒的な存在感。4曲くらい歌い終わって最初のMCがあったと思う。(下の内容はその後のMCとも混じっているかも)。
C:こんばんは、ございます(照れたように笑いながら、おばあさんのように腰をかがめてちょっとお辞儀)鼻をかんでいるCoccoの後ろ姿にいろんなかけ声が飛ぶ(かわいいーの声多数)
C: かわいいことなんてあるかー(鼻をかみつつ照れながら)。昨日は寒くて冬眠しようかと思った。今朝は目が覚めて良かった。風邪をこないだ引いてよ。アンディ・フグって格闘家の人が39.2度出して死んだという話しを聞いて、あっちゃんも39.2度出たから死ぬかと思った。リハーサルを3日休んだ(ちょっと笑いつつ)。でも直りよった。そしたらマネージャーが風邪を引きよった。だからここは風邪のばい菌がいっぱい。夏は風邪引きやすい。みんなも 注意してください
※というような意味のことを語尾が消えそうに言った。
鼻をかみつつのライブといえば、林檎姫@盛岡の壮絶なフラフラのライブの様子が一瞬頭をよぎったが、Coccoは直ったという言葉通り、体調は問題なさそうであるというのがライブが進むにつれ良くわかった。歌と最初のMCを聞いて、緊張はしているみたいだけど、Music Station の狼少女的場違い感はほとんどないなーと思う。クアトロという小さい箱と気心の知れたバンドのメンバーとお客という中でCoccoなりに安心していたような感じもした。歌っている時は遙か彼方を射すくめるような視線になったり、それこそ狼のような形相になったりしていたが、CoccoのMCは不思議な感じはもちろんあるのだけどほのぼのと場を和ませる印象を受けた。
激しい曲の後にアコースティックな演奏でミドルテンポの曲が何曲が続いた。「Twas on my Birthday night」(Coccoの英語の歌は違和感なく好き)。「樹海の糸」(声が艶やか)、「ポロメリア」あたりの歌声とアレンジと演奏がとてもカッコ良かったっす。声も良く伸びてきた。曲によっていろんな声の表情と歌い方をするんだなーと感心。そうそう、何の曲だったか、根岸さんがアコギを弾いていた。
MCがアコースティックコーナー(わたしの便宜上の仮称(^^;)の中で一回あったと思う。
C:ここは(クアトロ)、デビューのあと1回やったことあるみたい。Yellowしか覚えてないんだけど。”6月”という会場からの声に”よく知ってる”とちょっと嬉しそうに反応する。
C:全然覚えてなかったけどここに入ったら何となく思い出した。タクシーで1人で来た。地図見せてきた。でも途中で降ろされた。それから歩いてきた、運動!
MCの後の曲の出だしの時に、”いーち”と言って、”あ、間違った”とあわてるのが可愛らしかった。根岸さんと”いーち、にー、”とか何度か合わせて、あらためて、”ワン、ツー、さん、し、”と始まった曲は「白い狂気」(だったように思う(^^;)とにかく「白い狂気」は大好きなので聴けた時はとーっても嬉しかった。
ちなみに4曲が終わって、カメラマンたちがさーっと退出して、そのスペースは客に開放された。ロープが外された瞬時にすかさず舞台寄りのカウンタ前という絶好の位置に立つのに成功(^^)v 視界は何も遮られずステージが全部見える。Coccoとの距離は何メートルだろう?ベースの根岸さんは向かって左だったのでとても近い。近くで見るCoccoは想像していたより(175cmくらいあると思っていた)小柄でとても細かった。163,4cmくらいか?、裸足だしはっきりはわからない。骨組はがっしりしてあばらからウエスト、腰のラインが無駄が全くなく美しい。体脂肪率はどのくらいだろうかなどと思った(^^;)。両腕に腕輪をしていた。昔からしているらしい左手の薬指の指輪がちょっと気になる。シンプルな白いノースリーブや控えめなアクセサリのCoccoは清楚で色とりどりの照明の中で曲によってお姫さまのように、また狼のように浮かび上がった。
お姫さまといえば、Coccoがバンドのメンバーに”姫”と呼べと言ったらしいけど誰も呼ばない。”ネギ(ベースの根岸)なんか、『おい、ねーちゃん』とか呼ぶんだ”というMCもあった。”でも、開演前にあっち(楽屋)にいたらこっちで”姫”って呼んでるのが聞こえた”と照れたように。とっても素直で照れ屋さんのようだ。
また、お姫さまといえば、中頃で歌った「強く儚いものたち」のサビで”あなたのお姫様は〜”のところでCoccoの眼が遠くを観ながら残酷な光を帯びつつ笑っているのが印象深かった。この歌は数週間前に遅まきながら渋滞の首都高でラジオで初めて聴いた時から”なんじゃ、このメロディとこの歌詞のアンマッチは?”と気になる曲だったし、生で聴けて嬉しかった。
あと、ライブ半ばでの印象深かったMC。
C: 今日は初めてファンレターをくれた人がチェリーパイを持ってきてくれるって言ってたけどまだもらってない。と笑いながらちょっと淋しそうに。会場から”持ってきたよー!”との女性の声にCoccoが”良かった”といいつつ大きい眼がみるみる赤く涙目に。大きい手で急いで涙を拭う。会場から”良かったね。”の声がとぶ。
C: ”ありがとう。みんな優しくしてくれてありがとう。あっちゃんはみんなの期待に応えられないし明日みんなを裏切るかもしれないのに”と、呟くように言って次ぎの歌の演奏が(激しい)始まった。
※このチェリーパイのいきさつは「SWITCH」2000 JULY Vol.1
No.6 の50ページ参照。 
後半に入り、余計な緊張がどんどん薄くなったようで、怒濤のように「眠れる森の王子様」「走る体」「カウントダウン」「やわらかな傷跡」「星に願いを」、あと新曲2曲を力強くきかせてくれて圧倒されてしまった(順番と曲数は適当)。後半のMCでは突然自分のあばら骨をコンコンと叩きつつマイクで拾って音がすると聞かせてくれて、”おっぱいがないってことなんだよ”と言いつつ、”大きいペンダントをして縄跳びをするとここに痣ができる。”うーむ、和ませてくれます。
最後は「かがり火」。歌い終わって崩れ落ちるようにマイクを床に置き赤系統の照明の中、子供がイヤな場所から逃げる時のように足早に舞台の袖に去っていきました。バンドのメンバーもそれに続いて退場。怒濤の1時間半、アンコールなし。
ライブの後は心地よい疲労感の中で予想外に可愛くて実用的な物が揃っていたピンクの象を多くあしらったグッズを見たり、知り合いとちょこっと話しをしたりと現実に戻っていったのだけど...。さて、ライブの印象はというと、なたでぶん殴られたような(経験ないけど(^^;)感じがあります。どうもやられたようです。濃密で唯一無二の1時間半をありがとう。
”気が遠くなるようなツアー”by Cocco の最終日である武道館はどんな感じになっているのかな?今から楽しみ。
setlist
  1. けもの道
  2. 濡れた揺りかご
  3. 水鏡
  4. 熟れた罪
  5. 風化風葬
  6. 樹海の糸
  7. 'T was on my birthday night
  8. 白い狂気
  9. ポロメリア
  10. 強く儚い者たち
  11. 走る体
  12. ねないこだれだ
  13. カウントダウン
  14. 星に願いを
  15. 眠れる森の王子様
  16. かがり火